中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

「サイエンスカフェ2013」レポート 最先端の生命科学を“体感”した2日間 関東1都6県の高校生31名が参加

参加した高校生たちの感想から

※寄せられた感想の一部を抜粋したものです

人工心臓のしくみとともに“心臓のすごさ”を学んだ

茨城県立緑岡高校(R.S 男)

僕は将来、医学部か薬学部に進学したいと考えており、サイエンスカフェに参加すればどちらかに決めることができるのではないかと思って参加しました。また、以前に学校で岡野先生に講義をしていただいたので、TWInsの見学をとても楽しみにしていました。
1日目の講義では、4人の先生方の講義のすべてが興味深いものでした。村垣先生の講義では、実際の覚醒下手術の様子が映し出され、手術中に患者さんと会話をしていて、患者さんもチーム医療の一員であることを実感しました。岡野先生の講義は2回目ということもあり、さらに理解を深めることができました。
2日目は施設見学、実習を行いましたが、温度応答性材料と細胞シート操作の実習では、本物の細胞シートの模擬移植を見るなどして、細胞シートに触れたことに非常に感動しました。簡易型人工心臓の作製では、人工心臓のしくみとともに、心臓のすごさを学びました。
この2日間で医学部か薬学部かを決めることはできませんでしたが、今回の体験が近い将来の自分の力になると思っています。参加して本当によかったです。

実習中に思った「これで祖父の病気を治せないかな」

作新学院高等学校(A.H 女)

私がなぜサイエンスカフェに参加したのかというと、他では体験できないような魅力的な項目が並んでいたからです。実際に参加してみて、自分の知らないことがたくさんあってとても驚いたし、また楽しかったです。
私の祖父は動脈硬化で血管がボロボロです。全身の血管がいつ破裂してもおかしくない状態で、何度かバイパス手術をしました。だから私は細胞シートの実習中に、早くこの細胞シートが普及して、祖父の動脈硬化が治らないかなぁと考えたり、人工心臓を作っている最中には、祖父は「心臓が悪くなった」と最近言っていたから、これをつけるようなときが来るのだろうかと思ったりしました。
私は家に帰って両親や兄弟、祖父母に2日間で体験したことを話しました。特に、何か最近気弱な祖父母に、細胞シートだの人工心臓だの脳手術だのの話をして、「技術が進歩しているから長生きできるよ」と言いました。この研修に参加して、かなり科学に興味がわき、新聞を開いて情報を探すようになりました。得たものが大きかった2日間だったと思っています。

ニュースやドラマでしか見なかった医療機器を自分で操作

埼玉県立春日部高等学校(K.H 男)

2日間にわたり講義と実習がありましたが、最も印象に残っているのは大動物実験室での実習です。超音波検査装置や内視鏡の操作、手術器具を使っての縫合は、ニュースやドラマなどで見ることはありますが、普通の人ではまず機器に触ることさえできません。そんな機器を実際に操作してみると、想像以上に難しい作業で、あらためて医者や、医療機器を作る人たちの技量の高さを理解しました。
もう1つ、日本の医療技術の進歩を実感したのは細胞シートの講義です。その中で「臓器を作る」という内容には心をひかれました。心臓の一部が動いている動画を見たときの感動はすごいとしか言い表すことができません。臓器を作り、患者を助けるのはそんなに遠い未来のことではないんだなと思い、どんな形でも自分もこの世界に貢献したいと心に決めました。
僕は薬の研究者をめざしているのですが、講義の中で、薬を開発するのに10~15年の年月を必要とすると聞いて、この歳月を少しでも短くする方法を見つけることが、薬で多くの人を助けることにつながると素直に思いました。

「覚醒下での脳手術と最新治療」の講義に驚き

千葉県立長生高等学校(M.A 女)

私が通っている高校はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校で、企業や大学の連携講座などをよく受けます。講座では自分の知らない知識をたくさん学ぶことができるので、私は好きです。今回サイエンスカフェに参加したのも、学校では開かれていない医療についての講座であったため、興味を持ったからです。それに加えて、私は看護士になりたいと思っているので、少しでも医療について学びたいというのが第2の理由です。
今回、一番興味を持った講義は、村垣教授による「脳の機能を知る覚醒下(起きた状態での)脳手術と最新治療」でした。脳に癌ができた場合、もう治療法がないとばかり思っていました。なぜなら脳はたくさんの神経などが詰まっています。いじってしまえば何か身体に障害が残ってしまうと思ったからです。驚いたことに、意識がある中で手術をすることでその問題が解決できるというのです。患者とコミュニケーションをとりながら言語神経を探し、その場所を傷つけないようにするという手術法にはかなり驚きました。村垣教授は高校生でもわかりやすいように説明してくださったり、手術中の動画を見せてくださったりと、とても面白い講義でした。

医学と工学の融合を体験し、視野が広がる

東京都立小石川中等教育学校(M.T 女)

私は以前から医学と他の分野を融合させた研究にとても興味があり、今回、そのような研究について聴き、体験でき、とても貴重な経験となりました。特に梅津先生のお話は本当に感動しました。機械工学はあまり興味がなかったのですが、医者の技術面や患者の治療面など様々な方向で役立つところが素晴らしい学問だと思いました。2日目に見た人工心臓は、シリコンなどを使ってなるべく人体に近くしてあったり、長期間使用できるようになっていたりと、医学と工学の融合を実際に体感でき、自分の視野がすごく広がった気がしました。
また、印象に残ったのは「高校生はまだステムセルだから何にでもなれる」という岡野先生の言葉です。私は小さいころから研究者になりたいと思い、そこだけを見てきました。しかし、まだまだ可能性はたくさんあるのだなと再確認させられました。そのために基礎的な学校の勉強はしっかりやらなければいけないと、やる気につながるお話でした。
講義や実習以外にも、同年代の他県の方と交流することで、今までとは違う勉強への姿勢や、将来のことについて話し合うことができ、本当によかったと思いました。

いつかこんなところで研究がしたいな

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校(K.K 男)

1日目の講義はどれも興味深いものでしたが、とても印象に残った講義が2つあります。1つは覚醒下での脳手術の話です。患者の意識がある中で脳の手術をやるということにものすごい衝撃を受けました。従来では考えられない画期的なやり方で患者を助けるということに強く印象を受けました。2つ目は細胞シート。温度でタンパク質の性質が変化するという物質があることを初めて知っただけに、いろいろと感動しました。また、細胞シートを重ねて三次元構造もすでに作られているということで科学技術の発展に驚きました。
TWInsでの施設見学や実習では、まず研究室の管理の仕組みに驚きました。カードロックでさらに細胞を扱う部屋とデスクワークの部屋がちゃんと分かれていて、自分たちの学校の実験室とは大違いだなと感じました。やはりちゃんとした研究室ではきちんと管理が行き届いているのだなと思い、いつかこんなところで研究がしたいなと刺激を受けました。
ほかにも人工心臓のモデル作製や医療機器操作の実習など、普通の高校生では決して体験できないようなものばかりで、充実した2日間でした。

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