中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

「サイエンスカフェ」レポート 高校生が最先端の生命科学に触れた一日

内視鏡の操作や皮膚の縫合にトライ

大動物実験室は、実際に人に治療を行う前にブタなどの大型の疾患モデル動物を使って前臨床試験を行い、医薬品や器具の安全性と有効性の確認を行う施設。ここで研究開発の評価に必要な内視鏡、超音波、MRIなどの医療機器について学び、手術器具を使っての縫合手技を体験した。

クリーンな状態に保たれているため、入室するにはガウンや帽子、マスク、足カバーの着用が義務づけられている。みんな物々しい格好に。

内視鏡検査は、先端に小型カメラ(CCD)またはレンズを内蔵した太さ1㎝程度の細長い管を口や肛門から挿入し、モニター画像を見ながら食道・胃・十二指腸や大腸の内部を観察し、ときには治療を行うもの。今回は上部消化管を疑似した模型を用意し、実際に医療現場で使用されているタイプの内視鏡を操作して、食道から胃、十二指腸へと観察し、写真を撮影する。指導の先生の手を借りながら、次第に食道の奥深くに入っていって、胃の付近に。「ほら、ポリープがあったよ。写真を撮ってみよう」。パチリ。撮影されたポリープの写真はモニターに映し出される。

手術器具を使っての縫合手技の体験は、人間の皮膚を模した疑似モデルを使用。実際の手術と同じく手術用手袋を装着し、手術用縫合糸を使って結紮(けっさつ=糸結び)をやってみる。両手に持った器具を使って結ぶので、なかなかうまくいかない。それでも、日ごろの裁縫で慣れている?のか、女子はスイスイ。男子は悪戦苦闘という感じ。みんな真剣な表情で取り組み、うまく結べると思わずニッコリ。

超音波検査はプローブ(探触子)から超音波を発射し、反射して返ってきた超音波をまたプローブで受け止め、その反射波を解析して2次元画像に白黒の色の濃さとして表示するもの。さらに、ドップラー効果によって、反射波の周波数が変化するのを利用して物体がプローブに近づいているか遠ざかっているかを判定し、赤・青の色で表示することもできる。生徒の1人の手首(ふだん脈を取る部分)にプローブを当てると、血液の流れが赤と青で表示され、みんなは画面に釘付け。撮影した超音波画像の写真を体験の記念にもらう。

MRIは磁気共鳴画像診断装置といって、強力な磁石でできたトンネルの中に入り、磁気の力を利用して臓器や血管を撮影する。強い磁力を発するため、金属類とか、時計、磁気カード、電子機器などは持ち込めない。試しに鉄でできたハサミを投げてみると、ビョーンとMRI装置に吸いよせられるが、ヒモがついているので空中で止まった状態となり、生徒たちからは「オーッ」と感嘆の声があがった。

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