中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

生命科学なんでも質問箱 生命科学のみんなの疑問に答えるコーナーだよ!

  • タバコの「三次喫煙」の害が心配です。煙草の成分が服の表面に付着、それが揮発、空気中のものと化学変化を起こすことで害をもたらすとされる「三次喫煙」とは、道を歩きながら、またお店などで近い距離でタバコを吸われて、その煙がこちらの髪や身体、衣服に付着した場合など、帰宅前に拭いた方がいいのでしょうか。
    それとも、それはやりすぎで、その他の車の排気ガスが、衣服に付着する程度と変わらないと考えてよいのでしょうか?

研究が始まったばかりで、信頼できるエビデンスはほとんどない

最近、タバコの三次喫煙につき、健康に重大な影響を与えるのではとの研究報告が米国から出されました。マウスをタバコの煙がしみ込んだ衣類などの中に入れ、時間経過と症状について調べました。その結果、非アルコール性脂肪肝や肺の炎症、傷治癒力低下等が見られ、初めて影響が示されました。

ただ、この研究は始まったばかりで論文等もあまり出ておらず、副流煙残留物がどの程度残存し、どの程度の量で害を及ぼすのか、あるいは、他の環境汚染物質とどのような関係があるのてなどは、さらなる研究が必要です。

ちなみにコットンのクロスとポリエステルのフリースを16カ月煙にさらす比較試験で、結果コットンの方がポリエステルよりニコチン量で約41倍、ニトロソアミン量で約78倍吸着されました。これは数値の比較であり、生体の健康にどう影響するかは不明です。

このように、衣類に付いた煙草の匂いをどこまで取り除く必要があるかは、今後の研究で判ってくるものと考えます。

(update:2016.3.28)

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